こんにちは、メンターのかもやです。
2月にはじめてメンターとしてCoderDojoに参加させてもらって、みなさんが一生けんめい好きなものを作っているところを見て「すごいなあ、楽しそうだなあ」と思ったので、自分でも何かやってみたくなってひとつ作品を作りました。
ねこをクリックするとピアノの音が出る、というかんたんなものなのですが、同じねこを何回もクリックしてみてください。
ときどきピアノの音ではない、何かへんな音がきこえませんか?(人によっては、いきなりへんな音がなったのに、次はちゃんとピアノの音がなったという人もいるかもしれません)
知っている曲をひこうとしても、ときどきへんな音がまざってしまうから、とちゅうまでちゃんとひけているのに、どここかでおかしくなってしまう..。
今回はこの「ときどき」をScratchではどうやって表現するのか説明していきたいと思います。
「ときどき」の正体は乱数(らんすう)
説明に入る前に「おかしなピアノ」のけんばん(ねこ)の1つのコードを見てみましょう。
もし○○なら、のブロックは使ったことがある子も多いと思いますが、○○のところに「1から4までの乱数 = 1なら」というブロックが入っていますね。
乱数(らんすう)というのは、コンピュータがてきとうにえらぶ数のことです。
このブロックでは、コンピュータに、
「1から4までの数の中からてきとうに1つえらんでください」
「その数が1なら『もし』の命令(へんな音をならす)を」
「そうじゃないとき(2~4のとき)は『でなければ』の命令を実行してください」
とおねがいしているわけですね。
4つの数の中から1つの数がえらばれるのは4回に1回。
だから、とちゅうまで曲がちゃんとひけてる!と思っていたらどこかで急に(もしかしたらはじめから、のこともあるかもしれません)へんな音が出てしまう「おかしな」ピアノになっているんですね。
乱数があると「変化(へんか)」が生まれる
乱数がよく使われているゲームのひとつにRPG(ロールプレイングゲーム)があります。
たとえば同じ「こうげき」をえらんでいるのに、ときどき「かいしんのいちげき」や「クリティカル」が出ていつもより大きなダメージが出たり、ぎゃくに「ミス」が出てダメージが0になったりすることがありますよね?
「かいしんのいちげき」や「ミス」があることで「今までたおせなかった強いてきがたおせた!うれしい!」と思ったり「かんじんなところでミスが出てまけちゃった..くやしい!」と思ったりしたことはありませんか?
乱数を使うと、同じゲームでも「次はどうなるかわからない」「いつも同じ結果にはならない」ようにできるので、あそぶ人が何回もプレイしたいと思うようになってくれるかもしれません。
もしアクションゲームを作っているのなら、
・何回かに1回、ふだんより強いてきを出す
・何十回かに1回しか出ないけど、取るとすごく得点が高いアイテムを出す
といったようにアレンジをしてみると、アレンジする前とはちがったおもしろさが出てくるかもしれませんね。
そこまでするのはむずかしいかなあ、と思った子は「おかしなピアノ」をコピーして、へんな音を出す回数をふやしたりへらしたりするにはどうしたらいいかを考えてみるのもおもしろいかもしれません。
その他にも使い方しだいでいろいろなアレンジができるので、みなさんもぜひためしてみてくださいね。
https://scratch.mit.edu/projects/370850637
(コードをよく見てみたい人は↑のリンクから「中を見る」ボタンをクリックしてみてね!)